ファッション
2022/11/30
冬の婚活パーティーで、女性ウケ抜群!スマートカジュアルの正体
カジュアル以上、スーツ未満の大人スタイル
女性は、男性以上に「ドレスコードに敏感だ!」と言われていますが、あなたはドレスコードという言葉から、どんなイメージを連想しますか。大半の男性が「おしゃれ」と「ドレスコード」をはき違えているようです。
というのもファッション性がステキなアイテムを身に着けていたとしても、場にそぐわない恰好であれば台無しになります。ところが男性の場合、スーツもしくはカジュアルという2つのチャンネルで生活しているため、ドレスコードの段階が極端なのです。一方、女性は細かく段階が分かれているため、おしゃれとTPOの両立をしています。
そこで今回は、この冬パーティーで女性に好かれる「TPO」と「おしゃれ」の違いを解説しながら、これからの季節に活躍する真冬のパーティーファッションについて、『38歳からのビジネスコーデ図鑑 真似するだけで印象が劇的によくなる(日本実業出版社)』著者がお伝えします。
ジャケットとは異なる「ジャケットもどき」の正体
胸元が開いた開襟デザインのものを、男性はジャケットと認識しがちですが、「裏地の仕様」や「表地の質感」次第では、「ジャケットもどき」になっていることは意外に知られていないようです。ジャケットと言ったとき、ひとつの判断基準は、襟つきシャツをインナーとしてコーデできるかということ。
ジャケットのような開襟デザインであっても、パリッとしたシャツを合わせたとき、ジャケットの印象が負けてしまうならば、それはジャケットもどきです。もちろん、シャツの代わりにタートルネックなどのセーターを合わせるコーデも存在します。
12月1日からスタートした東京都の節電キャンペーンの影響から、今まさにタートルネックが注目を集めていることも事実です。ところが首全体を覆うデザインだからこそ、着こなしに工夫が求められます。また同時に「似合う・似合わない」という差についても、想像以上に顕著だったのです。
タートルコーデの配色にこだわろう
東京都より先にタートルネックを公務に導入したフランスでは、マクロン大統領自ら、暖房費用の節約を国民に呼びかけるべくタートルネックを着用していますが、とてもスタイリッシュな配色なのです。
たとえば、ビジネスシーンにおけるワイシャツといえば、白や水色など、明るい色にダークカラーのジャケットを合わせることが一般的ですよね。一方マクロン大統領は、あえて引き締め色にあたるダークカラーを、ジャケットに合わせていたのです。
たとえばグレージャケットに黒いタートルネックや、青みが強い紺色にダークネイビーのタートルネックなど。いずれもモノトーンや紺のグラデーションコーデになります。白など明るい色のタートルネックを合わせることも一案ですが、引き締め色をインナーにもってくることで、印象が引き締まることも事実です。
タートルネックを避けるべき骨格
とはいえ誰でも似合うわけではありません。女性ファッション誌で注目されている骨格診断は、筋肉の付き方や骨格のバランスによって、似合う服装が3タイプに分かれると言われています。なかでも上半身に筋肉が付きやすいストレートタイプと言われる方々は、そもそもタートルネックが似合いづらいのです。
この手のタイプが着るタートルネック姿は、着膨れして見えるから。判別ポイントは、手首に厚みがあって、丸っこい手首をお持ちの方に該当します。こういう方におすすめしたいセーターはタートルネックではなく、モックネックです。
「クルーネック以上、タートルネック未満」の首型であるモックネックは、首の半分くらいまで隠れるタートルネックみたいなもの。これによって、上半身がずんぐりした体形の方であっても、だいぶスッキリした印象に変わるのです。もちろん、こういう方にはVネックの方が似合うので、ワイシャツにVネックという着こなしも一案になります。
いずれの首型もハイゲージを選ぼう
ここまで首型についてお話ししてきましたが、そもそもセーターをジャケットに合わせる際、ハイゲージと呼ばれる高密度のセーターを合わせることをお忘れなく。ジャケットにざっくりしたセーターを合わせることは、違和感に通じてしまいます。ざっくりしたセーターがカジュアルであることは何となくわかると思いますが、セーターにはローゲージとハイゲージに加え、ミドルゲージと呼ばれる中間的なものも存在するのです。
ジャケットに合わせるニットは、糸が細いハイゲージを選びましょう。ユニクロならば、エクストラファインメリノウールのもの。これはニット業界のマイクロンという基準で、上から2番目となる質感のもの。また他社のものであっても、ハイゲージと表示されているものこそジャケットに合うセーターをおすすめしています。
ジャケットの肩幅を確認しよう
ここ数年、スーツのみならずビジネスカジュアルなどの多様化が進んでいます。だからこそパーティーにおけるドレスコードも許容されると思われがちですが、パーティー会場の豪華な雰囲気にはカジュアルよりもスマートカジュアルが似合います。
このとき「ジャケットもどき」に陥らないよう着丈に細心の注意を払ってください。スーツに比べ、カジュアルな印象のジャケットは2~3センチ着丈を短めに選びましょう。その一方で、短すぎるとジャケットもどきに見えてしまいます。
ポイントはお尻が3分の2隠れる程度のバランスを心掛けてみてください。またジャケットは、「肩で着る」ことも大切。カジュアルファッションで見かける肩を落として着るようなスタイルは、スマートカジュアル的には違和感しか残りませんのでNGです。
というのも「身体に合った着こなし」という印象を決定づけるのは、肩の着こなしだからです。肩生地を摘まんだとき、1センチ程度摘まめる程度が好ましいと言われていますが、イメージしづらいのではないでしょうか。
そこで私がお伝えしているルールは、横姿を確認したとき、二の腕にシワが入らない程度を推奨しています。身体に合ったジャケットを理解し、スマートカジュアルでパーティーを楽しみましょう。
■著者プロフィール
森井良行(もりい・よしゆき)
ユニクロさえもカッコよく着こなす!がコンプセプトのファッションスタイリスト。
弊社代表の友人でもあり、30代40代のためのパーソナルスタイリスト「エレカジ」代表。
<エレカジ公式サイト>