ファッション
2023/03/10
男女で異なる好印象!春デート服で失敗しないファッション思考
「おしゃれ」より「清潔感」を追求する!ホントのところ
清潔感の大切さについては、誰もが知るところ。ですがその正体は「言語化しづらい雰囲気」だからこそ、具体的な処方についてイメージしづらいのでは。
ジャケットやスーツの着こなしでは出しやすい清潔感ですが、デートの大人カジュアルになった途端、方向性を見失いがちです。清潔感は、人付き合いにおいて万能です。婚活のみならず、人間関係すべてにおいて、相手から好かれることは間違いありません。
にもかかわらず大半の男性は、「清潔感が足りている」とは言えなません。むしろ「おしゃれ」と「清潔感」の方向をはき違えたまま、デート服の準備をしているよう見えることすらあります。
そこで今回は、「おしゃれ」と「清潔感」、その方向の違いを学びながら、大人カジュアルで清潔感をだしていくコツについて、『38歳からのビジネスコーデ図鑑 真似するだけで印象が劇的によくなる(日本実業出版社)』著者がお伝えします。
時代遅れだと思われがちなパンツでも、清潔感を出しやすくするコツ
ここ数年のパンツの定番フォルムをご存じですか。00年代から主流だった細身パンツではなく、ここ数年はワイドパンツが人気です。真逆のシルエットだからこそ、スキニーを知っている世代のなかには戸惑う方も多いのでは。
00年代のトレンドから定番化したスキニーパンツ。ピタッとしながらも伸縮性があるため、はき心地重視の男性から絶大な支持を集めてきました。ただ最近のトレンドは真逆のワイドだからこそ、スキニーが時代遅れに見えがちです。
トレンドから外れているスキニーパンツは、全身のフォルム次第では、時代遅れに見えてしまうもの。なかでも上半身までピタッとしたシルエットでは、10年前からタイムスリップしてきた印象に見えかねません。これでは「清潔感があったとしても、古臭い」というイメージが先行してしまいますよね。
そこでスキニーパンツを選ぶ場合、合わせるトップスのフォルムを確認しましょう。たとえば、オーバーサイズのトップスがおすすめ。女性ファッション誌でよく見かけるアルファベットの大文字「Y」のシルエット構築です。
このとき、カジュアルをルーツにもつトップスをデート服として合わせてみてください。たとえばフーディーやドロップショルダーのカーデなど、オーバーサイズとカジュアルデザインは相性抜群なのです。これでフィットするパンツでも、清潔感を演出する下準備が整います。
スキニーは「モード」で味付けしよう
パンツ選びではシルエットや丈感に目が行きがちですが、実はカラーバリエーションによって、同じシルエットでも別物に見えるもの。つまり、スキニーパンツも色合い次第で、印象がガラッと変わるのです。
スキニーパンツの場合、私のおすすめは、モードな味付けに仕上がるブラックです。なかでも色落ちがない真っ黒なスキニーパンツに、無彩色のカジュアルトップスを合わせるコーデは「生活感がない大人カジュアル」に仕上がります。
とくにカジュアル姿がだらしないように感じてしまう40代にとっては、カジュアルコーデの苦手意識を解消する突破口になるはずです。では一方、ワイドパンツで清潔感を履きこなすポイントは一体どんなものでしょうか。
上半身のボリュームを意識しよう
デニム地からスラックスタイプまで、いろんな生地感のワイドパンツが並びます。上記写真は、ワイドというよりワイドテーパードと呼ばれる裾が絞ってあるタイプです。
それでも世代によっては違和感しかないアイテムですよね。ところが、定番の仲間入りを果たしているため、無視できない存在であることも事実です。ワイドパンツ攻略の鍵は、合わせるトップスにあります。ワイドパンツの場合、単体のシルエットよりも全身のシルエットが重要だから。
試着はしてみたけれども違和感がある方は、着用していたトップスのボリューム不足が原因かもしれません。ボリューム感あるオーバーサイズトップスにワイドパンツを合わせてみましょう。とはいえ選択肢も多いため、迷ってしまいますよね。
その場合、スエットやシャツアウターもしくはMA-1といったカジュアルのオーバーサイズを合わせてみてください。またエントリーモデルとして、ワイドパンツは「黒のスラックスタイプ」がおすすめです。
キレイ目に見えるため、年齢を問わず、大人っぽい印象に仕上がるはずですから。とはいえ必ずしもワイドパンツに挑戦する必要はありません。トレンドを追うことと清潔感を追求することは方向が別物だからです。
パンツの太さにかかわらず、清潔感を追求する場合、靴とパンツのバランスを考えましょう。
フィット感より丈感を意識しよう
ワイドパンツにスニーカーを合わせるコーデは、こなれた印象に見えるかもしれません。ところが、とても難易度の高い合わせ方です。というのも大人っぽいドレス感に調和をもたらすスニーカーの選定が難しいから。
そこでおすすめはレザーシューズ。もちろん、スーツに合わせるほどのカッチリしたものでは違和感あります。ローファーやボリューム感あるレザーシューズなど合わせてみてください。
ここまで細身のフィットするパンツとワイドパンツについてお話ししてきました。
「清潔感の演出」という意味で大事なポイントは、フィット感より丈感ですので、パンツの太さはどちらでもOKです。ただし、パンツの太さによって、似合うトップスが変わってくることはお忘れなく。
どちらのパンツにも合う春アウターを紹介
スキニーのような細いパンツの場合、どんな丈感の上着でも似合いますが、ワイドパンツの場合、短い丈感の上着がなかなか似合いません。こどもっぽい印象に見えがちだからです。そこでおすすめしたいのは、「この春、どちらのパンツにも合う」春アウターです。
たとえば薄手のスプリンゴコート。このとき、襟の形状は問いません。フォルムを意識しましょう。これまでボディーラインがスッキリ見えるサイズ感が好まれてきました。
アルファベットで例えるならば、大文字「I」をイメージすることで、野暮ったい印象を避けてきたのです。ところがワイドパンツには、Iのフォルムが似合いませんので、コート裾が拡がる「A」ラインのものを選びましょう。
短い着丈では、裾が広がって見えませんので、Aラインの着こなしでは、コート丈は膝を目安にしてください。また同時にボタンを留めない着こなしを心掛けたいところ。というのもボタンを留めることで、裾の広がりが消えてしまうからです。
■著者プロフィール
森井良行(もりい・よしゆき)
ユニクロさえもカッコよく着こなす!がコンプセプトのファッションスタイリスト。
弊社代表の友人でもあり、30代40代のためのパーソナルスタイリスト「エレカジ」代表。
<エレカジ公式サイト>