ファッション
2024/02/23
男性必見!見落としがちな「デート清潔感の盲点」を解説
なぜ男性の休日デート服に、清潔感がないのか?
「清潔感が大事」というアドバイスは、婚活男性ならば、誰もが耳にしていますよね。ところが実際の着こなしに、清潔感が反映されていない方も多いのです。とくにデート服については、カジュアルをルーツとするアイテムも多いため、「気を付けるポイントが分からない」というお悩みもうかがいます。
自分目線ではなく、「相手目線」が抜け落ちたとき、どんなに服を用意しても清潔感が抜け落ちやすいのです。そこで今回は、男性が見落としガチな「デート清潔感の盲点」について、『38歳からのビジネスコーデ図鑑 真似するだけで印象が劇的によくなる(日本実業出版社)』著者がお伝えします。
相手目線が誤解される原因はコレだった!
清潔感という言葉は、その定義が漠然としているため、具体的対策が打ちづらいもの。だからこそ具体的ポイントを明確にしたいのですが、そのコツは対義語をイメージすることです。たとえば清潔感の対義語は「生活感」と言えます。つまり生活感をゼロにすれば、自ずと清潔感が表れるわけですが、男女で「ファッションの解像度」がちがうため、生活感を抱くポイントにズレが生じているのです。
分かりやすい例でいえば、婚活パーティーでジャケット着用というドレスコードを見たとき、男性は「ジャケットを取り敢えず着ていこう」と考えるもの。ところがファッション解像度の高い女性にとっては「生地がヨレたジャケット」や「サイズ感が合っていないジャケット」など、他にも無数にポイントはありますが、男性以上に細かいポイントに目が行ってしまうのです。
そしてこれらのポイントを見て、男性のジャケット姿に生活感を抱いてしまいます。とくに「普段ジャケットを着る頻度が少ない」お仕事の方にとっては、そもそも気づきにくい視点なのではないでしょうか。
カジュアルファッションにおいても、同様のポイントがあります。つまり婚活男性の服装が野暮ったくなる理由は、「解像度のズレに気づかないまま服を整えている」ことが原因です。相手目線に立ったつもりでも、実は、自分の視座で服を用意している可能性が高いということ。これでは結局のところ、自分目線ですよね。
では、この時期に必要なデート服の解像度を具体的に高めて参りましょう。
初回デートでは避けるべき「定番のカジュアルパンツ」
最近トレンドとして、ジョガーパンツが定着しています。スポーティーでアクティブなジョガーパンツは、そのラクなはき心地にくわえ、「スニーカー映え」という魅力が人気の秘訣です。最近では、定番であるジーンズやチノパン代わりにはいている方も増えているのです。
なかでも黒のジョガーパンツは、ジャージー感が薄れ、ファッション性が増すため取り入れやすいのですが、スポーツをルーツとするアイテムだからこそ「都会的なお食事デートに向いている」とは言えません。
もちろん2~3回目のデートで、お相手女性との接触回数が増えることで、普段のあなたらしさを開放していくことはプラスです。ただこのとき、細身パンツに慣れ親しんでいる方ほど、攻め過ぎたフィット感を選びがちという弊害もあります。
太すぎるジョガーパンツはだらしなく見えるものですが、ピタピタしたフォルムも印象がイカつすぎるのです。そこで2~3回目のカジュアルなデートで、ジョガーパンツを選ぶ方は、ふくらはぎのフィット感を確認してください。
ふくらはぎのフォルムがボコッと出すぎていては悪目立ちしますので、ジャストフィットを確認する際には、屈伸の曲げ伸ばしで確認してみてください。少し歩いても上がった生地が元の位置に戻らないならば、ピタッとしすぎの可能性があります。
デートカジュアル服は、ドレス感を確認しよう
婚活中の男性クライアントからよく相談されるのですが、デートに着ていくような「よそ行きの私服が分からない」という悩みを聞くのです。選択肢が多いカジュアルだからこそ服を絞れずに、手持ちのなかで、比較的「新品に近い服」を選んでいるというお話しも伺います。
初回デートの服を選ぶときは、ドレス感あるアイテムを選びましょう。ドレス感とは「緊張感があるフォーマルシーンで使われる服」という意味で、カジュアルアイテムもルーツを調べることで、ドレス感を確認できるのです。
たとえば先ほどのジョガーパンツとスラックスを比べたとき、スポーツを背景とするジョガーパンツよりジャケットスタイルをルーツとするスラックスがドレス感が高いという事が、誰でもイメージしやすいはず。
つまりどんなに新品のジョガーパンツであっても、そもそもカジュアル要素が強いため、初回デートという場面に合わせづらいということ。そこでイージースラックスをおすすめしますが、冬場だからこその落とし穴もあるのです。
防寒タイツをはく人に知らせたい工夫
普段は見えることのない防寒タイツも、シルエットに影響を及ぼします。厚さ数ミリであっても、普段のパンツが窮屈に見えてしまうものです。また何よりタイツがパンツの裏地に引っ掛かり、「膝の曲げ伸ばしで、普段以上に余計なシワが出やすい」ことは、清潔感を阻害する要因です。
タイツが引っ掛かることで、パンツ裾は上がります。たとえば長時間の着席から立ち上がったとき、本来はちょっと歩くだけで定位置に戻るパンツも、タイツがない通常時に比べ、上がったままの状態になりやすいのです。とくにウールのイージースラックスは、摩擦の影響を受けやすい生地感。そこで、防寒効果があるスラックスを秋冬用に選んでみてはいかがでしょうか。
最近では防寒タイツの機能がついたスラックスを紳士服量販店でも見掛けます。またユニクロではスラックスの裏地にヒートテック機能がついたパンツも並ぶのです。タイツ特有の着用感もなく防寒できますので、気になった方はぜひ一度試着をおすすめします。
清潔感を整えることを目的にするならば、必ずしも高い服である必要はないのですが、デートというシーンに合わせた「相手目線のチェックポイントを深堀り」することが大切です。
■著者プロフィール
森井良行(もりい・よしゆき)
ユニクロさえもカッコよく着こなす!がコンプセプトのファッションスタイリスト。
弊社代表の友人でもあり、30代40代のためのパーソナルスタイリスト「エレカジ」代表。
<エレカジ公式サイト>