パーティー報告&参加者の声

ファッション

2025/02/01

1stデートと2回目以降で、ファッションを変えるべき納得の理由

最初は「堅く」、徐々に「カジュアル」が好ましい訳

 

まだ相手のことが「よく分からない」状態のとき、人は相手の発言よりも、行動や見た目の情報を信じる傾向があります。

いわゆるメラビアンの法則ですが、「訓練された人間は、誰でも会話で取り繕える」ことを本能的に気づいているからこそ、とくに婚活イベントにおいては、イベント当日の服装のみならず、その後のデート服が交際に与える影響が大きいと思うのです。まさに「第一印象が大事」と言われる理由は、この状況を指しているのではないでしょうか。

カジュアルな恰好が一見フレンドリーで良さげに思えますが、男女における価値観は別物だからこそ「良かれと思ったカジュアルな恰好」が、女性からは「普段着でデートに来てほしくなかった」という解釈になりえます。

だからこそ余計なNGを出さないためには、最初は「堅く」、徐々に「カジュアル」にすることで違和感を和らげることが可能です。というのも相手との接触回数や共有する時間とともに、お相手のファッションに対する許容の幅も受け入れやすくなるからです。

そこで今回は1stデートで途切れなくなる婚活デート服の戦略について、『男の服選びがわかる本』(池田書店)の著者が解説します。

 

イベント当日や1stデートでジャケットが好反応の理由

 

世代によって「ファッションの普通」別物だからこそ一概には言い切れませんが、世間のパブリックイメージとして「ジャケット着用」は、よそ行きの恰好という認定をされるものです。

パブリックイメージとは、何らかのイメージを想起させる引き金になるキーアイテムという意味合いがあるもの。つまり、ジャケット着用で、デートや婚活イベントに行くことで、「このイベントに向けて、よそ行きの恰好をしてきたんだ」という情報が0秒で伝わるのです。

そこで出会いの初期段階、イベント当日や1stデートでは、いきなりカジュアルではなくエレガント系の恰好がおすすめ。とはいえ平日でもない限り、スーツではおかしいですよね。つまりカジュアル過ぎもNGですが、カッチリし過ぎもTPO的にOKとは言えません。

そこでおすすめしたい1stデートには、カジュアル要素のセットアップを、おすすめします。というのもジャケットと言えば、いちばんカッチリしたものはビジネススーツですが、これでは週末の1stデートに着ていくには「堅すぎる印象」ですよね。

 

1stデート服の候補にセットアップという根拠

 

低価格ビジネスウエアとして定番化したセットアップですが、最近ではオンオフ兼用のスポーティーなタイプもよく見かけます。

そもそもセットアップは、「スーツの上下を別個に購入できる」販売形態を指すものでしたが、その意味合いは、この10年で大きく変化しました。当時のセットアップは、スーツと変わらぬ型紙でつくられた「カッチリした見た目」のものが主流。ですが今ではセットアップと言えば、洗濯機で洗えるような機能がついた「スポーティーなビジネスウエア」を想起しませんか。

そして今では、「セットアップ=ビジネスウエア」とは限らず、むしろ休日着用のよそ行きというニュアンスがない訳ではありません。そこでセットアップで失敗しない休日コーデをお伝えします。

たとえば「ウエスト紐がついたベルトレス」のデザインは定番化しましたし、ここ最近では「ジャケットの胸ポケットを省いたデザイン」も増えてきました。また、これまで女性もので見かけた「襟がないノーカラー」のセットアップも店舗で見かけませんか。

つまり「スニーカー合わせ」や「襟がないインナー」との相性が良いのです。逆に襟つきシャツとセットアップでは、ビジネス的な印象に陥るリスクあるため避けましょう。

 

2回目以降のデート服をクリアにしよう!

 

これから春ころに活躍するアウターと言えば、「定番アウターGジャン」ではないでしょうか。カジュアルアイテムが主流の昨今、お花見のような行楽地から都心のカフェまで、幅広い場面で活躍します。

また、無骨で男っぽい雰囲気は、休日気分を盛り上げてくれるはず。ですがGジャンの着こなしに、戸惑う大人も多いのでは。というのも当時の自分もそうだったように、10~20代のような若い子が着ている印象が強いからです。ただ「選び方」や「着こなし」に気を付ければ、大人にもよく合います。ちなみに私が青春を過ごした90年代は、古着ブーム全盛期でした。当時は、色落ちのGジャンがこなれて見える時代だったのですが、年齢に合わせた「見せ方の工夫」は必要です。

古着ライクな色落ちGジャンが、加齢による顔のシワ・シミと相まってくたびれた印象に見える懸念は、誰もが想像しやすいことでしょう。一方、1度も洗いがかかっていないノンウォッシュも張りが強すぎるため、お顔のシワに対して不自然な印象です。

Gジャンを選んだ時点で、無骨な雰囲気が出るため、色はブラック系、もしくは濃紺系のワンウォッシュ地が、年齢を問わず、春らしさとクリーンな印象を両立させてくれます。

 

ブルゾンを大人デートに昇華する「張り感インナー」

ワークテイストのGジャンには、スポーティーなパーカーがよく合います。パーカーに合わせたGジャン姿は、子供っぽいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、張りのある化学繊維のパーカーは、むしろ大人っぽい印象です。

一方、天然繊維のコットンパーカーは難易度が上がります。生地の厚みによっては子供っぽい印象やくたびれた雰囲気に陥りがち。フードの立ちがよいパーカーにGジャンを合わせてみてください。このとき、Gジャンの袖をたくし上げることで、こなれ感が20%増しに見えることでしょう。ジーンズを合わせるデニム・オン・デニムは難易度が高いですし、Gジャンの上にコートを羽織る着こなしも上級者向けに見えます。Gジャンコーデは、既視感ある定番スタイルを軸に「素材感」と「色」で工夫しましょう。

カジュアルは2回目以降、イベント当日もしくは1stデートはジャケットを模したコーディネートがおすすめです。私はこれをエレガントカジュアルと名付けています。

■著者プロフィール
 
森井良行(もりい・よしゆき)
ユニクロさえもカッコよく着こなす!がコンプセプトのファッションスタイリスト。
弊社代表の友人でもあり、30代40代のためのパーソナルスタイリスト「エレカジ」代表。
<エレカジ公式サイト>